生まれた直後のミルクって大丈夫？

乳児期に完全母乳で育てている赤ちゃんの中に、実はミルクアレルギーのハイリスク因子があるかもしれないという研究データがあるそうです。
今春に開催された小児科学会で、食物アレルギーの発症予防を研究しているグループの研究データが公表されました。
それによると、完全母乳で育てたとしても、実は、生後早期に母乳があまり出ない時期に、産院で数日だけミルクを与え、その後母乳が順調に出始めたため、そこからミルクを一切与えていない群が、最もミルクアレルギーの発症率が高かったとのこと。
つまり、生後早期にミルクを経験した児が、そこからミルクを止めていたために、数ヶ月ぶりにミルクを摂取するとアレルギー反応を起こしやすくなるのではないか、という仮説でした。
はっきりとしたことは分かっていませんが、摂取しない時期をあまり長く設けない方が良いという、最近の食物アレ予防の主流の論調と合致していて凄く納得してしまいました。
もし、この仮説が正しければ、出生直後にミルクを飲ませた赤ちゃんは、ほんの少しでもミルクを続けた方がミルクアレルギーを予防できそうです。

このデータが実証されれば、産婦人科施設、特に助産師さんへの教育が最も重要かも知れません。