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休ませる必要がない疾患
アメリカ小児科学会のRED BOOK(最新感染症ガイドブック)の中に、保育園・幼稚園の登園停止の一般的な基準という記載があります。
そこには、疾患ごとの細かな基準が記載されているのですが、概ね日本の基準とほぼ同じと考えて良さそうです。
ただ、日本の小児科学会が積極的にリコメンドしていない項目がありました。
〈休ませる必要がない疾患や状態〉
- 感冒
- 軽度の下痢(オムツから漏れない程度、排便回数が通常より1〜2回多い程度)
- 発熱がなく児の活動性が変わらない程度の発疹症
- シラミ・白癬・疥癬(治療開始翌日から登園可能)
- 鵞口瘡
- 免疫能が正常な児のパルボウイルスB19感染症(伝染性紅斑いわゆるリンゴ病)
- サイトメガロウイルス感染症
- 慢性B型肝炎ウイルス感染症
- 発熱がなく児の活動性に問題のない結膜炎
- HIV感染症
- MRSAキャリア
気をつけたほうがいい疾患と、休ませなくてもいい疾患の両方を記載してくれているところが合理主義のアメリカ
気をつけたほうがいい・・しか言わない日本
なぜこのようなことを言いたいかというと、「こんなことで保育園を休ませるのか」というような状況があまりにも多いから。
保育園が過剰防衛になっているため子どもの権利を剥奪しているケースが多すぎる気がします。
「あの保育園で・・・感染症が流行っている」とか「あの保育園は感染対策が甘い」とかお母様の評判が気になるのもわかりますが、多少の風邪は仕方がありません。強い大人になるには子どものうちに少しは経験しておいた方が良いのです。(園の関係者の方、ごめんなさい)
私は子どものミカタ、働くお母さんのミカタです!!!